トイレで用を足して水を流した後、いつまで経っても便器の水や手洗い金具(蛇口)からチョロチョロと水が流れ続けているというような経験はないでしょうか。放っておくとどんどんひどくなり、トイレが水浸しになってしまうことも……。今回はこのようなトイレの水が止まらない原因をご紹介いたします。
トイレの水が止まらないという問題を解決したい場合、まずはトイレの水が流れる仕組みについて理解する必要があるでしょう。
一般的なトイレでは、トイレタンクの横にある水洗レバーをひねることで便器内に水が流れますよね。
この時のタンク内部の仕組みは、以下のようになっています。
このように、トイレの水洗機能を調整しているのはトイレタンクであり、水が止まらないトラブルの多くはタンクに異常があると考えることができるのです。
そのため、トイレの水が止まらなくなったらまずはトイレタンクの中を確認してみましょう。ちなみにタンクの中を検査する際には必ず止水栓を閉め、水洗レバーをひねってタンク内の水を全て排出しておきましょう。
通常ではトイレの水を流した後、減った分の水はタンクに補給されます。早くて数十秒、遅くとも1分程度でタンクは満タンになり水は止まります。しかし水が止まらなくなると、以下のような症状が現れます。
いつまで経っても水が止まる気配がなく便器に水が出ている状態で、チョロチョロと音を立てていたり、シューという水が通る音が聞こえます。流れ出ている量が少量の場合は、音がほとんどしないので気付かない場合も多いですが、便器の中をよく見てみると、水が流れているのが確認できます。
手洗い金具がついているタンクの場合、タンク上部にある手洗い金具から水が流れ続けます。このような状態になってしまうと、水の勢いはないものの止まる気配は全くありません。こちらも便器に水が流れて出てしまっていることで発生します。また水を出したり止めたりする装置が原因で水が出続けてしまうこともあります。
トイレタンクの内部から水が流れる音が聞こえてきた場合、トイレタンク内に水が流れ続けてしまっている可能性があります。 これはつまり、タンク内へ水が供給され続けているということになります。
トイレタンクへの給水は、ボールタップと浮き玉によって調整されています。本来、タンク内の水位が適切な位置までくると、ボールタップの給水弁が閉まって給水が止まる仕組みになっていますが、これが正常に機能していないと給水が止まらなくなってしまうのです。
通常時や洗浄後に便器内への水の排出が止まらない場合、以下のような不具合が原因として考えられます。
原因となっている可能性が最も可能性の高いのは、ゴムフロート関連の不具合です。
ゴムフロートはタンクの底で排水弁の役割を果たしているゴム製の部品ですが、このゴムが経年劣化していたり、位置がずれてしまっていたりすると便器内へ水が排出され続けてしまうのです。
トイレタンクの上に手洗い用の蛇口のような管がついているタイプのトイレは多く、この手洗い金具からの水が止まらないという症状も起こりやすいケースの一つです。この場合、以下のような不具合が原因として考えられます。
この症状は基本的に、ボールタップの不具合もしくは他の原因によってボールタップが機能していないことで起こります。
ボールタップ自体の故障でなくとも、水洗レバーの鎖が絡まってゴムフロートがちゃんと開閉しなかったり、あらゆる接続部分のパッキンが劣化することでちゃんと止水されなかったりということから、ボールタップが正常に機能しないこともあるのです。
目には見えていないもののトイレタンク内から水が流れている音が聞こえる場合は、タンク内への給水され続けていることがあります。
その場合の原因としては、以下のような不具合が考えられます。
トイレタンクへの給水は、ボールタップと浮き玉の働きによって調整されています。
タンク内の水位に応じて浮き玉が上下し、その位置によってボールタップが給水弁として開閉して給水量を調整するという仕組みですが、それらの機能が正常に発揮されないと給水量が制御できなくなってしまうのです。
またゴムフロートがしっかり排水弁の役割を果たしていない場合にも、水が流れ続けてしまうということが起こってしまいます。
タンク内の水位が異常に高くなってしまう原因として、ボールタップの緩みが考えられます。
緩んでいるのは水位を調整するためのネジのようになっている部分で、ボールタップの下側にあります。ここの調整がおかしくなっていると、タンク内の水位が異常に高くなってしまうことがあります。
そのためこの部分を締め直して調整しましょう。
ボールタップが劣化などによって故障していると、給水や止水の機能が上手く働かなくなってしまいます。
試しに浮き玉を上に持ち上げてみても水が止まらない場合、ボールタップの故障とみて間違いありません。
この場合はボールタップ自体を新しいものに交換する必要があるでしょう。
浮き玉が破損していると、中に水が入り込んでしまったり、支持棒が折れ曲がってしまったりしてしまう可能性があります。
すると水位の変化が正しく伝わらなくなってしまうため、ボールタップの誤作動につながるのです。
この場合、浮き玉や支持棒を新しいものに交換することで解決しましょう。
ゴムフロートはゴム製で常に水中にあるため、経年劣化も早いです。
劣化して穴が空いていたり、形が歪んでしまっていたりすると、排水口をしっかり塞ぐことができず、排水弁としての機能を果たさなくなってしまいます。
この場合、ゴムフロートを新しいものに交換する必要があるでしょう。
水洗レバーとゴムフロートをつなぐ鎖が絡まってしまっていると、ゴムフロートが常に持ち上がっている状態になり、便器への排水が止まらなくなってしまいます。
この場合は鎖の絡みを解消して元に戻し、適切な長さにしましょう。
オーバーフロー管のどこかが破損してしまっていると、水位が高くなくてもオーバーフロー管の破損箇所から水が入り込み、便器への排水が止まらなくなってしまうことがあります。
この場合は何らかの形で破損箇所を塞ぐか、オーバーフロー管を新しいものに交換しましょう。
稀にゴムフロートに異物が引っかかってしまっていることが原因で、排水口をしっかり塞ぐことができず、便器への排水が止まらなくなってしまうということもあります。
異物を取り除くことでこの症状は解消されますが、異物によってゴムフロートが傷ついてしまっている場合などには、程度を見て新品への交換なども考えましょう。
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