排水口から下水のような臭いがするのは、パイプのトラブルやぬめりが原因であることが多いです。
本記事では、「嫌な臭いがするのに何が原因なのかわからない」という方のために、いくつかの原因を解説します。
また、日々の掃除の中で、どのように掃除すれば良いのかも紹介しているので参考にしてください。
原因を知ったうえで対策を考えていきましょう。
水回りの排水口から悪臭がするときは、いくつかの原因があります。ここでは、臭いの発生源を追及していきます。
臭いの原因として多いのが排水口自体が汚れている場合です。水回りの排水口はキッチンや洗面所、お風呂場などにありますが、それぞれ原因が少し違います。
場所 | 臭いの原因 |
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キッチン | 油・食べかす・生ごみ・水アカ |
洗面所 | 髪の毛・石鹸カス・皮脂アカ・水アカ |
洗濯機 | 髪の毛・洗剤カス・排水ホースの汚れ・水アカ・洗濯槽の雑菌 糸くず |
お風呂 | 髪の毛・石鹸カス・皮脂アカ・水アカ |
水回りはそれぞれの用途が違うため、臭いの原因が変わってきます。特に食べ物を扱うキッチンでは、油や生ごみなどをそのまま排水口に流してしまうと、ゴミ受け部分に雑菌が繁殖して臭いの原因になるので気をつけましょう。
キッチンなどはゴミ受けからすり抜けた食材カスや油、洗剤カスなどの汚れが排水管に蓄積され、悪臭が発生することもあります。
お風呂場や洗面所でも皮脂汚れや石鹸カスなどが排水管に付着するため、臭いだけではなくつまりの原因に。
さらに排水管の臭いを放置していると、部屋中に充満することもあるため注意が必要です。普段あまり排水管を掃除することがない方は、定期的に掃除するようにしましょう。
また、マンションの場合は築年数によって臭いが強くなることがあり、注意が必要です。排水管を徹底的に掃除するなら、築年数が浅くても2〜3年に一度、10年以上なら1年に1度業者に依頼するのが良いでしょう。
排水口には水を溜める排水トラップがあります。排水トラップの水は「封水」と呼ばれており、下水管から上がってくる臭いや、害虫の侵入を防ぐ役割があります。
排水トラップに水がない場合は、悪臭が発生する原因となるので、注意しなくてはなりません。普段水を流しているのであれば、封水は自然に溜まりますが、それでも水が溜まっていない場合は排水トラップの破損を疑いましょう。
排水口の下には排水ホースがあります。さらに床下の塩ビ管とつながっているのですが、この接続部分に隙間ができると臭いが発生することも。
シンク下の収納には排水ホースが床下に入っていますが、その部分に排水カバーが付けられているのがわかるかと思います。
カバーを外すと排水ホースと塩ビ管のつなぎ目があるので、隙間がないかを確認してください。もしつなぎ目に隙間があれば、そこから臭いが漏れている可能性があります。
排水ホースの破損が臭いの原因であれば、自分で修理するのは難しいでしょう。
場所によって排水口の構造が違うため、臭いが発生する箇所も変わります。キッチン排水口の構造をチェックしてから、対処法を考えましょう。
キッチンのシンクは食材を取り扱うため、油や生ごみによってどうしても悪臭が発生しやすくなります。特に排水口のフタやゴミ受けを掃除していないと、雑菌が繁殖して臭いの原因に。
そうならないために、台所洗剤を使用してゴミ受けを掃除しましょう。ゴミ受けには細かい穴が空いており、そのまま掃除しなければ穴が埋まるほど食べカスや生ごみが溜まるので注意してください。細かい部分は古い歯ブラシを利用して汚れを擦るのがおすすめです。
汚れがひどいときは、過炭酸ナトリウムを使って落とします。過炭酸ナトリウムとは漂白や除菌、油汚れや消臭効果に優れている成分です。使い方は以下のような手順となります。
ゴミ受けがヌルヌルしていたり臭いがついていたりする場合は、上記の方法を行うことで解消できる可能性が高いです。
ゴミ受けに付けているネットを毎日変えていたとしても、食材のカスなどで雑菌やカビが繁殖してしまいます。一見ゴミ受けがきれいでも、ヌルヌルしていたら悪臭が発生しやすい環境になるので注意しましょう。
また、重曹とクエン酸を使った掃除方法は、この2つを合わせることで二酸化炭素が発生して勢いよく泡立ちますが、泡立つだけで汚れを分解するわけではありません。
重曹はアルカリ、クエン酸は酸、といった化学反応する成分を合わせると中和反応が起こるのが理由です。これはお互い汚れや臭いをなくす性質を打ち消しあうので注意が必要です。(効果は原因にもよります)
ワンは排水管から上がってくる下水の臭いを防ぐフタのようなものです。このワンが破損している場合は、臭いが隙間から漏れてしまいます。このワンを交換することで簡単に解消できます。
また、ワンは排水トラップに固定するものですが、付ける際にズレてしまうことがあります。ワンに破損がなければ、ズレている可能性があるので付け直してみてください。
排水トラップは上記にも記載したように、水を溜めるところです。この排水に水が溜まっていないと悪臭や害虫が下水から上がってくるので、溜まっているかを確認しましょう。
解決策として、5分程度排水トラップに水を流してください。それでも臭いがなくならない場合は、排水トラップの破損が考えられます。
排水トラップの交換が必要ですが、自分で交換するのは困難なので業者に対応してもらうのがおすすめです。
ゴミ受けを掃除しても、排水トラップを掃除することはあまりないかもしれません。長年使用していると排水トラップに汚れが蓄積していることもあります。
排水トラップの掃除は以下の通りです。塩素系漂白剤とぬるま湯、古い歯ブラシやゴム手袋を用意しましょう。
塩素系漂白剤はアルカリ濃度が高いため、使用できないものもあるのでよく確認してください。また、掃除中は窓を開けたり換気扇を回したりと換気するようにしましょう。
排水ホースはキッチンを長年使用していると、どうしても汚れが蓄積しやすくなります。水の流れが悪くなったと感じたら、汚れでつまりかけているのかもしれません。
軽いつまり程度ならタオルとお湯で解決できます。
お湯を勢いよく流すことでつまりを一気に流せます。ただし、熱湯を使用すると排水ホースが破損してしまう可能性があるので気をつけてください。
また、つまりの原因が固形物の場合は、排水管の奥に流すとさらに悪化する原因となるので、プロの業者にお任せしましょう。
これまでの対処法を行っても解決しなかった場合は、台所のシンク下の排水ホースと床下の塩ビ管の接続部分に隙間ができている可能性があります。
この接続部分を塞ぐためには、市販の防臭ゴムや補修テープ、パテなどが効果的です。ホームセンターでも購入できるので、一度試してみるのも良いでしょう。
また、水漏れしてしまうこともあるので、早めの対応が必要です。もしこれでも解決できなかったときは、その他にも原因があるかもしれません。その場合は業者に依頼するのが安心でしょう。
トイレの排水口から臭う場合は排水口に水が溜まっていないか、または便器のつまりがないかをチェックしましょう。
排水口から下水の臭いがする場合は、排水が蒸発しているケースもあります。トイレの封水がなくなると、部屋まで悪臭がすることもあるので注意が必要です。
排水が蒸発する原因としては、「トイレのつまり」「水漏れ」が挙げられます。トイレのつまり・水漏れを解消する際は、以下の記事を参考にしてください。
排泄された尿をそのまま放置すると、雑菌が繁殖してアンモニアが発生する可能性があります。さらに尿に含まれるカルシウムが結晶化し、尿石となって排水口や排水管に付着することでつまりの原因にもなってしまうのです。
トイレを清掃しているのに悪臭が消えない場合は、排水管の中の尿石が原因かもしれません。除去するためには、専用の尿石除去剤がおすすめです。
説明書に記載している通りに使用してください。ただし、安全のためにゴム手袋やマスク、ゴーグルを装着して決められた容量を使いましょう。換気するのも忘れずに。
お風呂の排水口は浴槽と浴室がつながっているシンプルな構造です。しかし、髪の毛や皮脂汚れ、シャンプーなどがパイプに溜まっていると、雑菌が繁殖して排水口から異臭がすることも考えられます。
ここではお風呂が臭うときの対処法をご紹介します。
排水口からくる臭いを除去するために、各パーツを洗うことが大切です。掃除する前にゴム手袋を使用してから行ってください。また、薬剤が飛び散ることもあるので、メガネやマスクの着用も忘れないようにしましょう。
落ちづらい汚れは漂白剤を薄めて浸け置きすると落ちやすくなります。
排水口のパーツをきれいにしても異臭がする場合は、排水管も掃除しましょう。使用するのは排水管専用の洗剤が安心です。
洗浄剤を排水管に流してしばらく放置したら水をたくさん流すだけで完了します。また、ホームセンターなどで入手できるワイヤーブラシを使う方法もおすすめです。
汚れがひどいときは家庭用の高圧洗浄機を利用するのも良いですが、面倒な方や洗浄する自信のない方はプロの業者に相談しましょう。
また、以下の記事も参考にしてください。
洗面所の排水口はキッチンと似ていますが、S字パイプが多く自分では取り外しできないのが特徴です。
洗面所では顔を洗ったり石鹸で手を洗ったりするため、ゴミ受けに汚れが付着していることがあります。
上記で重曹とクエン酸の効果を記載しましたが、洗面所の場合は皮脂や髪の毛が原因となるので、この方法が効果的です。
重曹とクエン酸に水をかける際は、かけすぎると流れて効果がなくなってしまうので注意しましょう。
洗面台下にある排水管と床に隙間がある場合、下水から臭いが上がってくることがありますが、これは防臭ゴムの劣化によるものだと考えられます。
防臭ゴムを購入すれば、簡単に取り替えられるので試してみてください。ただし、排水管の根元に排水プレートが付いていたら、取り外してから取り替えましょう。
防臭ゴムのタイプは大きさや厚みなど種類がたくさんあり、サイズを間違えると隙間がさらにあいてしまう可能性があります。購入の際は排水管の口径を測定してからにしましょう。
また、補修テープで隙間を埋める便利な方法もあります。隙間の汚れを取り除いてから、隙間に合わせてテープをしっかり貼ってください。こちらもテープの幅がいくつかあるため、隙間にあったものを使いましょう。
洗面台の近くに設置している洗濯機にも排水口はあります。毎日洗濯することが多い洗濯機からは、糸くずや洗剤のカス、砂などが出て排水口に付着します。これが長期間蓄積すると汚れや臭いの原因となるのです。
洗濯機付近から下水臭がする場合は、部品の破損や封水切れが原因かもしれません。通常、封水は排水トラップに溜まっている状態ですが、何かのトラブルで蒸発することもあります。
封水トラップにゆっくり水を入れてみて、解消すれば封水切れが原因です。しかし、それでも解決しないときは、排水トラップの破損が考えられます。
排水トラップは洗濯パン床面下に収納されており、簡単に取り外しができません。無理に行うと悪化することもあるので、業者に依頼したほうが良いでしょう。
排水口の臭いと間違えやすいのが排水ホースの臭いです。長年排水ホースを使用すると、徐々に劣化が生じて折れ曲がり、そこに汚れが溜まります。
ホースが劣化していたら交換することで臭いが解消されることもあります。排水ホースの交換は以下の通りです。ホースクリップがあるタイプと、ないタイプでは取り付け方が変わります。
ホースクリップタイプの取り付け方 | ホースクリップがないタイプの取り付け方 |
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洗濯機で使用される排水ホースの寿命は2〜3年と短く、定期的にチェックする必要があるでしょう。
排水口から臭いがする前に事前予防するのも一つの方法です。
排水管は普段掃除しない方も多い場所ではありますが、定期的に掃除するだけでも臭いの予防対策はできます。排水管なら1ヶ月に1度掃除するのがおすすめです。
お手軽に掃除するなら、以下のような手順があります。
排水管を直接掃除しなくても良く、月に1度上記のようにメンテナンスするだけでも臭い防止につながります。パイプクリーナーは重曹やクエン酸、洗剤よりも効果的なので、汚れがひどいときにもおすすめです。
ただし、パイプクリーナーを入れてから長時間放置すると溶けた汚れが固まり、つまりの原因となってしまいます。説明書をよく読んでから使用してください。また、使用する際は皮膚や粘膜につかないように十分注意して、換気するようにしましょう。
ゴミ受けを毎日掃除することで菌の繁殖が防げます。ゴミ受けには食材のカスや油などが付着しているため、1日でもそのままにしておくとぬめりなどが発生します。
特に夏場は高温多湿になり、雑菌やぬめり、カビが発生するスピードも早くなるのです。ゴミ受けネットだけを交換するのではなく、ゴミ受けやワンも一緒に洗剤で洗うのが良いでしょう。
スポンジでは落としきれない細かい箇所は、古い歯ブラシを使用してこまめに掃除するのがおすすめです。スポンジは掃除用とお皿用と分けて使ってください。
こちらは毎日簡単にできる臭いの防止方法です。キッチンや洗面所など、雑菌が繁殖しやすい箇所に除菌スプレーをかけるだけで、臭い防止につながります。排水口を掃除した後に除菌スプレーをかけておけば安心です。
その他にクエン酸の抗菌作用を利用した方法もあります。クエン酸をスプレーボトルに小さじ1杯入れ、水200mlとよく混ぜるだけです。家にあるもので簡単にできるので試してみてください。
さらにアルミホイルの活用もおすすめです。アルミホイルは水に触れるとアルミニウムイオンを発生させます。このアルミニウムイオンは抗菌作用があるため、ゴミ受けに入れておけば雑菌の繁殖を抑えてくれます。アルミホイルを丸めてゴミ受けに入れておけば、毎日の防臭・防菌効果にもなるでしょう。
キッチンで油を使う機会が多くありますが、上記でも記載したように油が排水口に付着すると臭いだけではなく、汚れが蓄積されてつまりの原因となります。
フライパンについた少量の油でもキッチンペーパーで拭き取るようにしてください。毎日行っているのと行わないのとでは、排水口の汚れ具合が変わってきます。
もしうっかり油を流してしまったら、油が固まらないうちに50℃くらいのお湯を流すと排水管から出せます。排水管の耐熱温度は60〜70℃と言われているので、熱湯を流さないように気をつけてください。
「毎日掃除しているのにどうしても排水口の臭いが防げない」と感じている方は、一度プロの業者に依頼するのがおすすめです。自分で無理に原因を突き止めようとして、悪化させてしまっては意味がありません。
それならば、最初からプロの業者に依頼して、悪臭の根本的な問題を解決してもらうのも一つの手です。ただし、業者といってもたくさん存在するため、業者選びに注意しなくてはなりません。
選ぶ一つの目安として、「水道局指定工事店」であるかを確認しましょう。水道局指定工事店とは、水道法に基づき、水道業者が「適切に工事ができる」と指定した事業者のことです。この指定を受けるためにはいくつかの条件があります。
指定を受けても違反すれば取り消しになるので、「水道局指定工事店」として謳えないのです。水道局指定工事店の中で、料金やサービス内容を比較して決めるようにしましょう。
排水口の臭いの原因や対策を紹介しました。キッチンや洗面所、トイレなどの排水口の仕組みは違うため、それぞれ確認してみてください。
部品交換や自分ではわからない場合は、業者に相談するのもおすすめです。
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