
トイレで水を流す際、「いつもと違う音がする……」というような経験はないでしょうか。トイレを流した際の異音は水漏れやトラブルのサインであることが多く、早急な原因確認や対策が必要です。今回はトイレの異音の種類や原因をご紹介します。
| <この記事でわかること一覧> トイレで聞こえる異音の種類 ウォシュレットから音がする原因 異音を放置すると? トイレの異音に対しての修理費用 トイレの異音を防ぐ方法 |
トイレで聞こえる異音は限られています。
主に「チョロチョロ」「ゴボゴボ」などの6つです。
それぞれの異音ごとに原因や直し方を解説していきますが、修理に入る前に、ウォシュレットの電源を抜き、トイレの止水栓を閉めることを忘れないでください。
トイレから「チョロチョロ」という音が聞こえている場合、それはタンクからの音ではないでしょうか。
タンクに耳を当てて確認してみてください。
「チョロチョロ」という音は、誰も使っていないトイレから聞こえる場合や、水を流した後に聞こえているはずです。
この場合、まず疑うべきはタンクからの水漏れです。
「チョロチョロ」という音の原因は、タンク内にあるボールタップやフロートバルブの故障の可能性が高いです。
まれに、タンク自体やサイフォン管(オーバーフロー管)に問題があることもありますので、ボールタップとフロートバルブ(排水弁またはゴムフロート)に異常がない場合は、タンク自体やサイフォン管を疑ってみてください。
まずは、タンク内の水位を確認しましょう。
通常水位は、サイフォン管の先端が2~3cm水から出ている、または「WL」と書かれたところまでです。
タンク内の水位がサイフォン管より上の場合は、浮き球の外れや鎖の絡みを確認し、問題があれば直してください。
付け直しや絡みの除去だけで直るケースがありますが、それだけでは直らなかった場合や絡みなどがない場合は、ボールタップの中央にある水位調整リングを左に回して調整してみましょう。
これらの作業をしても異音が止まないなら、ボールタップの故障を疑います。
浮き球の破損やパッキンの劣化、ボールタップ内の弁の汚れなど、故障の原因はさまざまですが、どちらにせよボールタップごと交換するしかありません。
タンク内の水位がサイフォン管より下の場合はまず、レバーとフロートバルブを繋ぐ鎖の絡まりや破損を確認します。
特に節水用ペットボトルやタンクの洗浄剤がタンク内にあると絡まりやすく、水漏れにつながるため、やめましょう。
鎖に異常がない場合は、フロートバルブの劣化やずれを疑います。
ひび割れや位置のずれ、ゴミのつまりなどを確認し、あれば新品と交換あるいは修理をしましょう。
上記のいずれにも該当しない場合考えられるのは、サイフォン管の破損や劣化です。
この場合は、サイフォン管を取り換えるしかありませんが、この修理はタンク自体を取り外す必要があるため、修理業者に依頼してください。
洋式便器の水が溜まっている部分から「コポコポ」「ゴボゴボ」という異音がすることもあるかもしれません。
実は「コポコポ」「ゴボゴボ」という異音は、水に空気が混ざっている証拠です。
そのため、水の流れ方に異常がなければ問題ないこともありますが、水の流れがいつもより遅いようであれば、排水管のつまりの初期症状と言えます。
つまりの原因で最も多いのがトイレットペーパーです。
その他には、ティッシュペーパーやオムツ、ナプキン、アクセサリー、たばこなどの固形物を流してしまった場合や、間違った節水をしている場合にも、つまりの症状がみられます。
また、下記の記事も併せてご覧ください。
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ティッシュペーパーはトイレのつまりを引き起こす原因!対処法や直す際の注意点
つまりの原因がトイレットペーパーの場合、バケツで大量の水を一気に流す、重曹とクエン酸を使う、ラバーカップを使う方法があります。
一番簡単な方法は、バケツを使った方法です。
このとき、溢れさせないことと、一気に流し込むことがポイントです。
重曹とクエン酸を使うなら以下の方法を試してください。
ラバーカップを使う方法では、お使いの便器に合ったラバーカップを用意し、便器周辺に汚水がかからないよう養生します。
便器内の水位が高い場合は、灯油ポンプなどで、便器の上面から10cm程度低くなる程度の水位に調整し、低い場合はバケツで水を足しましょう。
つまりが取れたら、バケツで便器にゆっくり水を注ぎ、流れたら完了です。
いきなりタンクから水を流してしまうと便器内の水があふれることがあるため、必ずバケツを使ってください。
他にも、真空式パイプクリーナーやワイヤー式トイレクリーナー、お湯などを使う方法もあるので、以下の記事も参考にしてください。
「コンコン」「カンカン」という異音は、冬になると聞こえることがあります。
この音に関しては、特に問題がありません。
「コンコン」「カンカン」という異音は、冷たくなった配管に温度の高い水が流れることで排水管が膨張し、壁などにぶつかっている音です。
この音は前述の通り冬場に多く、季節が変わることで収まるので、特に直す必要はありません。
しかし、音がうるさいと感じる場合や、季節が冬場ではない場合は修理業者ではなく、リフォーム会社に相談したほうが良いでしょう。
タンク内部で水が落ちていると、トイレから「シューーーー」という異音が発生します。
タンクが二重構造になっており、そこから音が出ていると考えられます。
タンクの陶器のフタを外してみてください。
さらにプラスチックのフタがある容器があるはずです。
この音がしているときは、水を流しても手洗い管から水が出ないことが多く、タンクに水が貯まるのに時間がかかることもあります。
このタイプのタンクには、ダイヤフラムという流量の調整をする弁部品があります。
このダイヤフラムの劣化や故障が、「シューーーー」という異音の原因です。
ダイヤフラムを新しいものに交換すれば、修理が完了します。
ダイヤフラムにはさまざまな種類があるため、適合する商品を購入するようにしてください。
違う商品を購入してしまうと、症状の悪化を招きかねません。
不安な場合は、専門業者に依頼しましょう。
トイレのタンクから「ゴー」「ブーーン」という異音がすることがあります。
水漏れのような急を要するトラブルではないのですが、違う音と間違える可能性もあるので、できるだけ早く対応したほうが良いでしょう。
「ゴー」「ブーーン」という異音は、トイレタンクからの振動により、配管内で音が共鳴しているときに起こります。
トイレタンク内にあるボールタップやパッキンを交換することで直ることもありますが、ボールタップは浮き球に連結しており、原因を追究するのは難しい作業です。
なぜなら、水漏れなど他の原因で音がしている場合があるからです。
トイレで水を流すと、誰かに壁を叩かれているような、「ゴンッ!」「ガンッ!」という異音がすることがあります。
この現象は文字通り、「ウォーターハンマー現象」と呼ばれており、台所やお風呂場など水場でならどこでも起こりうる現象です。
「ウォーターハンマー現象」は、水の流れが急激に停止することにより、配管内の圧力が上がることで起こります。
急に水道の蛇口を閉めたときによく発生します。
この現象は、自動で水の制御ができる機械の進歩により起こる現象です。
全自動洗濯機や食洗器、レバー式の蛇口など、便利なものを使う今だからこそ、気をつけるべき現象と言えるでしょう。
ウォーターハンマー現象は水道管の破損を引き起こし、気づかないうちに水漏れが進行する恐れがあります。
その結果、カビやシミの発生など不衛生な状況を招くだけでなく、最悪の場合は配管の破裂によって近隣を巻き込む大きなトラブルに発展する可能性もあります。
対策としては、止水栓に水撃防止装置を設置するか、配管を新品に交換することで改善が見込めるでしょう。
しかし、水道配管が古い場合や配管構造に問題がある場合、また築年数が数十年経過している場合などは、配管の敷き直しが必要になることもあります。
このような状況に直面した場合、専門業者に修理を依頼することが最善です。特にマンションの場合は、水道管工事が近隣住民にも影響を与える可能性があるため、早めに管理会社に連絡を取り、専門業者を手配して近隣の方へ声かけをすることが重要です。
また、ウォーターハンマー現象を詳しく知りたい方は、以下の記事もご覧ください。
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ウォーターハンマー現象とは?原因や予防対策でトラブルを回避
ウォシュレットを使用した際に、異音がする場合は部品にトラブルが発生していることがあります。ここでは考えられる原因をまとめました。
ウォシュレットは長期間の使用により内部部品の劣化が進むことがあります。電気と水を利用して動作するため、経年劣化は避けられません。
部品の摩耗や損傷が進むと、ウォシュレットの動作が滑らかでなくなり、異音が発生する要因となります。
例えば、水を噴射するノズルの動きが悪くなったり、温水を作る機能が低下したりすることで、普段と異なる音が聞こえるようになることがあります。これらの症状は、ウォシュレットのメンテナンスや部品交換の必要性を示すサインです。
ウォシュレットの排水口や配管に異物がつまったり、長期間の使用による汚れの蓄積が水の流れを阻止したりすることも原因の一つです。
また、部分的なつまりによって水圧が上昇し、配管を振動させることもあります。(ウォーターハンマー現象)そのため、定期的な清掃とメンテナンスが重要です。
ウォシュレットの水道管が古くなり破損していると水の流れに異常が生じ、異音の原因となることがあります。劣化した配管内では水の流れが乱れ、振動や共鳴が起こりやすくなるからです。
また、配管の一部が破損しているとそこから水が漏れ出し、不規則な水流を引き起こします。さらに、水圧の変化や不安定な水の供給にもつながり、ウォシュレットの性能低下を招くことがあるため、早期発見と適切な対処が必要です。
「トイレの異音は気になるけれど、どうすることもできない」と諦める方も少なくありません。ここでは異音を放置することのリスクを解説します。
水漏れが発生していなくても、タンク内のパーツやパッキンの劣化が進行していることがあるかもしれません。
この状態を放置すると徐々に部品の劣化が進み、最終的には水漏れという大きな問題に発展する恐れがあります。床や壁の損傷、さらには階下への漏水など、被害が拡大するケースもあります。
そのため、異音を感知した時点で専門業者に相談し、早めに対応することが大切です。
トイレの水漏れは一見小さな問題に思えても、見過ごすと思わぬ結果を招くことがあります。わずかな水漏れでも、長期間放置すれば水道代に大きな影響を与えます。
チョロチョロとした漏れであっても、1ヶ月間経てば数千円もの余計な費用が発生する場合があります。さらに、水の無駄遣いは環境への配慮という観点からも問題です。
水漏れが進行すると床材の張り替えが必要になることがあり、高額な修理費用につながります。
トイレつまりを放置するとさらに状況が悪化し、高圧洗浄や便器の脱着などの大掛かりな作業が必要になるかもしれません。これらの修理は非常に高コストです。
余計な出費を回避するためには、問題が小さいうちに対処することが重要です。
音の聞こえ方には個人差があり、必ずしも記載したような音で聞こえるわけではありません。
「この音はこの症状だから」と、自己判断で異音の原因を決めつけて修理するのは危険です。
「排水管の不具合だからと便器を取り除いたものの、実は違っていた」「さらにひどい水漏れを起こしてしまった」など、後に予想外のトラブルにつながる可能性があります。
トイレから異音が聞こえたら自分で修理するのは避け、まずは音の箇所や種類を確認し、できるだけ早く業者に問い合わせるようにしてください。
トイレで異音が発生した場合、修理業者に依頼をするとどのくらいの費用がかかるのか気になる方も多いでしょう。
水道救急センターでは以下の料金に加えて、基本料金の5,500円(税込)をいただいておりますが、初めてご利用する方は作業代・材料代のみです。さらに出張料金や深夜休日料金、見積り料金は無料です。
| 作業内容 | 作業料金 |
|---|---|
| つまり除去軽作業(専門工具使用外) | ¥4,400~ |
| 水漏れ修理軽作業 | ¥4,400~ |
| 部品交換 | ¥8,800~+部品代 |
| 給水管の破損・水漏れ修理 | 現地お見積り |
トイレから異音がしたら、これらの料金を目安に、修理業者を探してください。
中には、悪徳業者も存在しますので見積もり後に作業をしてもらうようにしましょう。
トイレの異音は、多くがトラブルの警告であるため、異音の発生を防ぐことはトラブルを防ぐことにつながります。
トイレの異音を防ぐためにも、以下の方法を日頃から試してみてください。
異音はトイレのつまりが原因であることが多いため、流れが悪い、便器内の水位が高いなどのトラブルが発生したら早めに解消しましょう。
解消方法はつまりの原因により変わるため、原因に心当たりがないときは修理業者に依頼してください。
トイレタンクの内の清掃をする際、ブラシで部品の掃除をすると、ずれや破損、絡まりなどにつながります。
そのため、タンク内はあまり触らず大きなゴミを除去する程度にとどめましょう。
汚れがひどい場合は、クリーニングを行っている業者に依頼してください。
トイレタンクや便器内の黒カビ予防には、月に1度タンク内に重曹を1カップ程度入れ、6時間ほど放置し、水を流す方法をおすすめします。
便器内の水位が上下している、流れが悪い、床に水がこぼれている、下水の臭いがするなどがあれば、確実に不具合が起きています。
トイレの不具合の予兆は音だけではなく、目に見える、臭いがするケースが多いため、日頃から注意を払い早めの対処を心がけてください。
トイレに流せるものは、汚物と水、トイレットペーパーのみです。
ただし、トイレットペーパーも使いすぎるとつまりの原因になるため、大量に使いたい場合はこまめに流してください。
水に流せるタイプのシートも大量に流せばつまるため、できるだけゴミ箱に捨てましょう。
また、ティッシュペーパーやたばこ、ナプキンなどの固形物も流してはいけません。
特にユニットバスに併設されたトイレは、物を落としたことに気づかないことがあるため注意が必要です。
固形物を流したときは、ラバーカップで対処するとより奥につまってしまうため、修理業者に依頼しましょう。
間違った節水は、トイレつまりの原因となります。
タンク内にペットボトルやレンガなどの物を入れる行為や、節水型トイレに節水グッズを使うのはやめましょう。
トイレで節水をするなら、流すときに大と小をきちんと使い分けるだけでも効果があります。
大と小には2リットルの差があるので、とても大きな違いです。
トイレから異音が聞こえたら、まずは慌てずにどこから発生しているのかを突き止め、原因を明らかにする必要があります。
そして、水漏れを発見したら直ちにウォシュレットの電源を抜き、トイレの止水栓を閉めてください。
トイレの異音はさまざまな水のトラブルを教えてくれる指針です。
異音を防ぐとトイレのトラブルも減るため、前述の方法でしっかり予防することが大切です。
それでも異音が発生してしまった場合や、つまりや水漏れが発生した場合はもちろん、少しでも「おかしいな」と思ったら必ず専門業者に見てもらうようにしましょう。
水道救急センターは、トイレのトラブルを解決できる水道業者です。緊急を要するトラブルから電話相談まで24時間365日受け付けています。
各地域にスタッフが巡回しているため、お電話をいただければ最短30分で駆けつけます。深夜料金もかからず明朗会計で、お見積もり後の追加費用は一切かかりません。
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